横浜マダムに完敗(女湯編)
連日の猛暑ですね。
TVを観ていたとき、ニュースキャスターが「気を付けないといけないことは?」と専門家に聞くと、「日陰を歩いてください」と答えていたので「でしょうね~」と思ったヤマモトです。
先日東京と千葉の出張の合間、横浜に滞在したときの話です。
ホテル泊まりが続くと、大きいお風呂が恋しくなり、そうだ!銭湯に行こう!検索してみました。
スーパー銭湯とか色々ありましたが、ここはあえてディープな銭湯にチャレンジしよう。歴史もあり、番台があり、温泉がでてるタイプの昔ながらの銭湯を見つけ、行ってきました。
こんな私も休日には、近所にある有馬温泉と同じ泉質の掛け流し温泉(金泉)の風呂屋さんに通う温泉ツウなのです。
歴史のある佇まいが素敵で写真を外をパチリと撮影したとき、常連らしき70~80才おばちゃんが睨んできました。あ、ちょっと怖い。
番台でお金を払い、脱衣のロッカーで服を脱ごうとしたら、他にもロッカーは沢山あいてるのになぜか私の真横にさっきのおばちゃん、いや、おねーさんが来たのです。
そして、迫力ある低音のしゃがれた声で
「おねーちゃん、よそから来たんやなー。どっから来たん?」
ガクブルです。
でも、持ち前の営業魂で
「あ、神戸でーす。身内がこの近くに住んでて、大きいお風呂入りたくてきました!初めてなんですぅーと、キッチンのお客様にもしたこともない最上級の笑顔で答える私。
人間は目の前の恐怖でいつも以上の事ができる事がわかりました。
「アタシ大阪出身よ。65年前にこっちに引っ越してきたんよ。」
「あーっ大阪なんですね!大阪のどこですか?」などで、なんとか会話で第一関門突破。
はっ。たしか、最近読んだコラムで銭湯にはルールがあり、挨拶が必要と書いてあったことを思い出しました。
私に声をかけたおねーさんが、常連さん達に、あの子神戸から来てるんよ、と説明した為か、みんなの視線が私のマシュマロボディー、いやマシュマロマンボディーに集まりました。
緊張です。リラックスしたくて銭湯に来たはずなのに。
まず、椅子と洗面器がないので探すと、壁側に、色々なサイズの椅子と黄色の半透明のケロリン桶がありました。ケロリン桶と、中くらいのサイズの椅子をチョイスして座りました。
まだ、みんな見てます。混合栓ではないので温度調整も結構難しいです。銭湯はシャンプーが置いていないと聞いたことがあるので、シャンプーandリンスとクレンジング洗顔フォームは持っていっていたのですが、はっ!ボディーソープがない!体を洗う石鹸がない!
マナーとして洗わずに入ることができないので、クレンジング洗顔フォームで全身を洗いました。贅沢な使い方でマシュマロボディーがより一層ツルスベです。
すると、私以外によそから来たらしき私よりもっと若い女性が、先程のおねーさんに、
「あんた、その大きいサイズの椅子はお年寄り用よ!」と叱られていました。
(ひいい・・・中サイズを選んでよかった)
そのお姉さんは、気まずいのか、湯船に入らず退散しました。
(かわいそうに)
全身きれいに洗い、黒い温泉に浸かりました。浸かっていると、さらに最高齢のお年寄りがはいってきて、先程のおねーさんが、そのお年寄りの背中を流しているのです。
“ヨーダの背中をマスタージェダイが”
という美しい光景でした。
銭湯を生活の一部として過ごしている人達の中に、銭湯=温泉=レジャーとして浮かれていた自分の浅はかさを恥じて、楽しみにしていたコーヒー牛乳も飲まずそそくさと出てきました。
晩は関西ではあまりなじみのない“やきとん屋”さんでホッピー割みたいなのを飲みたい!と張り切って行ってみましたが、100%常連っぽいお店で、銭湯のように気まずい思いをしそうなので、カンを頼りに近くの焼き鳥屋さんにはいりましたが、最近食べた美味しい焼き鳥を上回る美味しさで、大当たり。ワインも美味しい! お風呂は次行くかどうか迷うところですが、ここはまた行きたいです。