賢者の贈り物は栗でした
読書の秋ですね。今、高田郁の『あきない世傳 金と銀』という時代小説にはまっているヤマモトです。
現在9巻です。もともとは、黒木ちゃんのおかんに高田郁の『みをつくし料理帳』が面白いと本を借りて、めちゃくちゃ面白かったので、私のおかんにすすめて、全員がハマりました。もともと江戸小説が好きな私のおかんが一番はまって、結局自分でもみをつくし・・を全巻買いそろえて今に至っています。
みをつくし・・も最高傑作ですが、負けず劣らず面白いのがあきない世傳なのです。
ざっくりとあらすじを説明すると、西宮生まれの貧しい家の女の子が天満の呉服屋さんに丁稚奉公に行き、紆余曲折はあるけれど、どんどんと商いの才覚を発揮してついに念願の江戸店を出して・・・大坂と江戸の着物の柄の好みの違いに悩んだり・・・と知恵と工夫で困難を乗り越えていくという、これ以上言うとネタバレになるのでやめておきます。めちゃくちゃ面白いのでぜひ読んでください。まだ読んでいない方はあきない世傳はまだ完結していないので、まずは澪つくし料理帳をおススメします。料理の好きな人、商売の話が好きな人、働く女性におススメします。映画化もされてこの秋公開予定みたいですが、まずは小説から読んでいただき、誰をどの俳優をキャスティングするかも楽しんでください。
話は変わり、皆さんオーヘンリーの賢者の贈り物という話をご存知でしょうか。中学の英語の授業で知ったお話で、結構好きな話です。
内容を簡単にいうと、ある貧しい夫婦が、クリスマスの日に相手にプレゼントをしたいけど、お金がない。夫は自分の大事にしている懐中時計を売り、ブロンドの美しい妻の為に、櫛を買いました。一方妻は、自分の自慢の髪を売り、夫の懐中時計の鎖を買ったという話。なんという素敵なストーリーでしょうか。
なぜこの話を思い出したかというと、先日設計士さん達との集まりがあり、私が毎年枝豆と栗をもらいにいくアーキテクトファームの杉本さんと、なぜか去年はもらいに行かなかった話しが出たのです。
なぜか?
ワタシは昨年いつものようにLINEでそろそろ栗の季節ですねーと書いて、いつもだったらいつ来るの?とかすぐに聞き返してくれるのにその日は杉本さんからムーンのOKかNOかわからない微妙なスタンプがかえってきました。その時ワタシは、もう迷惑なのかな?これ以上しつこくいうたらダメなのかな。と思い諦め、杉本さんは杉本さんで去年もいつくるか待ってたけど、もうヤマモトも社長になって忙しいから来れないのかなあと思っていたそうです。
その時心の中で「賢者の贈り物やん!」えっ?なんか違います?そういう相手を想っての遠慮ってありますよね。誤解が解けてよかった。じゃあ今年は絶対行きます。
そして今年は何回もしつこくLINEをしたからかいつもより早いタイミングで栗山に連れていってもらいました。落ちたばっかりの栗はまだ虫が食べていないのでぷっくり大粒です。無我夢中で汗だくで拾い、杉本さんが拾った分も全部持たせてもらいました。
栗以外にも柿やサツマイモ、しその実とか持たせてくれて親戚のおっちゃんみたいです。蒸して剥いた栗を江戸、いや東京出張にも持っていきました。おすそ分けしたスタッフから、栗ご飯つくって美味しかったとか、栗のピザが絶品とかお料理の報告をききましたが、私はおかんに皮を剥いてもらったという事は黙っていました。笑